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ゆとりコンサル徒然日記

外資系戦略コンサルに就職した若手の日常

ジョブ面接での振舞い方

久しぶりの更新である今回は、ジョブ面接について書きたいと思う。

ジョブ面接はコンサル会社の新卒採用においてよく実施される形式の面接で、コンサル以外にもベンチャー企業や外資/国内金融機関等で広く行われている。

筆者の4社程度外資コンサルのジョブ面接を受けた経験・現在の会社でのジョブ採用に携わった経験から、ジョブ面接でのポイントを記す。

主に新卒向けの内容で、中途の方にはあまり役に立たないエントリーとなり恐縮です。。。

 

ジョブ面接とは何か?

基本的には、ある業界の企業がクライアントだという仮定を与えられ、当該企業が抱える課題を分析し、成長の為の解を作る、という実際のコンサルティングワーク同様の内容に取組む面接である。

ファームによって形式は異なり、特に個人戦か団体戦かで大きく戦い方も異なるので注意。

  • 個人戦(ATK・RB)
  • 団体戦(Mck・BCG・RB)

一般的なスケジュールとしては以下であろうか。

Day1:会社の簡単な説明を経た後、ジョブ課題を与えられワークスタート

Day2~3:ワークの合間に社員とのディスカッションや人事・パートナーとの面談

Day4:ワークの結果をパートナー・採用チームの前でプレゼン。終了後、参加者・社員交えディナー

  • お題となる企業
    学生でも想起しやすいよう、非常に著名なB2C企業が選ばれることが多い。私の場合は、コカコーラ・資生堂アサヒビール等であった。基本的なIR資料やマーケットレポートは与えられ、社内ライブラリーも使用させてもらえるところが多い為、あまり前提知識で差は付かないよう配慮されている。
  • お題となるテーマ
    ケース面接で良くある「売上を2倍にする」、「業界1番手になる」、の様な目標設定型や、「対象会社に適した新規事業を立案する」等の事業立案系テーマが主。後者の場合も数値目標を無視することは出来ないので、いずれにせよ数値への落とし込みは求められる。

ジョブ面接はコンサル志望者にはもちろん避けて通れない門であるが、コンサル以外の業界を志す学生にとっても非常に参加の意味は大きい為おすすめしたい。

  • 優秀な学生と繋がれる
    コンサルファームの選考は通常日系企業よりも早めに行われる為、(経団連さんスンマセン)就職活動に対して意識が高い学生が集結する。選考の難易度もある為、意識が高い学生の中でもジョブに集うのは優秀層に限定される為、就職活動を共に戦う仲間作りに最適である。
    (筆者がコンサル会社のジョブに参加したのはWinterからだったのだが、自分以外の参加者は全員別ファームのジョブ経験者で、顔見知りであった)
  • "コンサルのJobに参加した"というハクがつく
    なぜ多くの企業が他企業でのインターン経験を書かせるのか?を考えると自明だが、難関企業でのインターン経験は、学歴同様その応募者の適正を測る指標となるのである。コンサル業界でのインターン経験は特に金融や商社といった業界ではウケが良く(メーカーは外資以外にはあまりウケない)、面接でポロっと口に出すだけで相当優位に立てる。"マッキンゼーのJobにも参加したんですが、社風や考え方が自分には合わず・・・(舌ペロ)"という風に踏み台にしてあげればよいのだ。

 

ジョブ面接で見ているポイント

基本的なケース面接と同様で、とにかく地頭の良さと振る舞い(コミュニケーション力)である。

60分1発の、ある意味運で乗り越えられるケース面接と異なり、複数日に渡って能力を精査されるジョブ面接では、勢いやノリで地頭力を誤魔化すことは出来ない。

実際に弊社のジョブ面接で重視しているポイントを書き下すと以下である。

  • 与えられた情報を元に論理的に思考出来るか
    思いつきではなく、与えられた情報を元に自ら必要な情報を集め、筋の通った解を作れるか、は前提として重要な能力である。
  • 議論を進化させられるか
    ケース面接との違いは、社員との議論が毎日複数回あるという点であろう。社員からのロジックの詰めやインプットに対して、適切に切り返したり、受け止めて解を進化させられるか、も同様に重要である。
  • 自身の考えを明瞭に伝えられるか
    考えたことも人に伝えられないと意味が無い。自身の考えを、議論に初参加の人間に対しても理路整然と喋って伝えられるか。もともと用意してきた内容のアウトプットに加え、質疑応答でのインプットの咀嚼・クリアな返答も求められる。
  • (特に団体戦)チームメンバーに対しての協調性とオーナーシップがあるか
    団体戦は個人戦よりも確実に厄介であり難易度が高い(と筆者は考える)。難関な面接を突破してきたクオリティの高いチームメンバーは議論のパートナーとして有効であるが、逆に言えばそのパートナーと同等、或いはそれ以上の価値を面接官に認めさせなければ突破は無いからだ。団体戦においては、チームメンバーを上手く活用しアウトプットの質を高めているか、かつその中で埋もれずに"個"を発信できているか、の双方が重視される。

 

ジョブ面接を乗り切る為に

最後に、ジョブ面接を乗り切る為の筆者なりのポイントをいくつか挙げてみる。これを守れば必ず採用、という訳ではもちろんないが、空手で望むよりはうまく立ち回れるのではと思う。

 

最初に情報収集に溺れない

初日に重要なポイントは、全体の枠を捉える為の初期情報収集である。

所謂3C分析に取組むことになろうが、情報収集に夢中になりすぎて無為に時間を過ごすことは避けたい。業界・市場の特性や、その中での自社の位置づけ(強み・弱み含む)、所謂勝ち組企業がどのように勝っているのか、を何となく把握出来ていれば十分である。競合企業の財務指標を狂ったように眺めたり、市場のサブセグメントの推移を十年二十年とさかのぼることには価値が無い。

面接官との議論前には、必ず自分の考えと議論のポイントを明確に

情報収集に溺れるよりも、初期的な情報を踏まえ自分なりに構築した対象企業の課題や成長の方向性について、面接官との議論用の考えをまとめることが重要である。面接官は学生の評価という役割に加えて、ディスカッションパートナーという役割も与えられている為、使えるものは積極的に使う方が良い。ぎりぎりまで情報集めに奔走して、"XXXという情報が分かりました!"という報告をする位なら、"XXXという情報を踏まえると、対象会社の強みはYYYという部分にあって、今ZZZを理由に勝っている競合と差別化しつつ成長が出来ると思ってます。いかがでしょう?"という議論の方が、多少ファクトの抑えが甘くても100倍評価される。但しあくまで自分の考えあっての議論であり、"何もわからないんですがどうしたらいいですか?"は当たり前ながら大きな減点対象である。

最終発表で出てくるパートナーの前でのプレゼンも評価の上で非常に重要であるが、当然プレゼンのみで合否を決めることは無く、ワーク中の評価も非常に重要なポーションを占める。団体戦の場合など、プレゼンで上手く自己をアピールできなかった場合でも、プレゼン後、面接官の口ぞえによって合格判定に至ることも多い。

足でファクトを稼ぐ

冒頭にも書いたが、お題となる企業はB2C企業であることが多く、場合によっては実際に店舗に行ってヒアリングをする、写真を撮る等の泥臭い動きが評価される。

かなりTips的にはなるが、実際にスタンスを取る際にも、やはり現場の声があると説得力が増すし、面接官から見ても、コンサルとしての素養・適正がある、と見られることが多い。

 

ジョブに参加できる時点で相当に優秀な学生であることは間違いない為、ジョブ面接で落選しても悲嘆にくれることはない。しかし、折角参加できたのなら、突破を目指したいところである。その為に上記のTipsがお役に立てば幸いである。