ゆとりとコンサル

外資系戦略コンサルの日常と苦悩

激務って本当?コンサルのワークライフバランス

コンサルで働いている、と他人に言うと必ずといって良いほど聞かれるのが、

"めちゃくちゃ激務なんでしょ?"・"二徹三徹当たり前なんだよね?"・"プライベートは諦めなきゃいけないんでしょ?"といったワークライフバランスに関する質問

 

コンサル業界に転職を考えている方・興味がある方も、ワークライフバランスがハードルとなり踏み切れない場合も多いのではないのでしょうか。

本記事では、コンサル業界における若手コンサルタントワークライフバランス実情について、私の経験ベースで書きたいと思います。

※ファームによってもかなり事情が異なるので、あくまでN=1かつ若手の経験談として捉えて頂ければと存じます。

 

 

 

激務度はぶっちゃけ状況に依存する

結論から言うと、ベースとして激務は激務であり、所謂東証一部上場の日系大企業と比べると、勤務時間は長く、おまけに仕事上のプレッシャーも強いのは事実です(Up or Outの文化も影響)。

この時点で"自分には無理だ"と感じる方は、入社しても自身や家庭・会社・クライアント、いずれのステークホルダーも幸せにはならない可能性が高いので、戦略コンサルタントという職種は諦めた方が懸命かと思います。

 

但し、1年365日須らく激務かと問われると答えはNO。

激務度が低い時期は、定時退社はおろか、フレックスを良い事にランチ食って帰る・ずっとネットショッピングして帰る・そもそも出社しないなどザラです。

激務度を左右する要素として、個人の能力を除くと、勤務形態・プロジェクト/クライアントの性質・マネージの巧拙、が大きいかと思います。

 

勤務形態

コンサルタント(ここではオフィサー以下と定義。コンサル会社における役職については別途記事を書く予定です)の勤務形態は大きく2つ。

  • プロジェクト

多くの人が想像するのはこちら。クライアントからフィーを頂戴し、クライアントの課題解決の為に粉骨砕身する期間です。

  • アクイジション

戦略コンサルも受注産業なので、一人のコンサルタントの視点で見るとプロジェクトにアサインされていないいわば「空き」の期間も存在します。当該期間はプロジェクトを受注する為のクライアントに向けた提案資料作成が主な業務になります。

 

単刀直入に言うと、プロジェクト=激務でありアクイジション=楽という構図です。

アクイジション期間は10時に出社し18時に退社する、夢のホワイトライフも期待できます。ジムも合コンも行きたい放題。

他方プロジェクト期間は深夜労働を強いられる場合もあり、性質にも依りますが21時~0時退社のイメージに近いですかね。

人材プールの中から、原則優秀な人ほど優先してプロジェクトにアサインされるので、売れっ子は1年中プロジェクトから抜けられないという皮肉な実情もあります。

 

プロジェクト/クライアントの性質

プロジェクトの中でも、激務度はプロジェクト自体の性質×クライアントの性質で大きく変動しうります。

  • プロジェクトの性質

一口にプロジェクトといっても、市場調査から中期経営計画策定、デューディリジェンス(DD)や複数企業の統合支援まで戦略コンサルが噛むテーマは多岐に渡ります。

体系的なアプローチが取りやすく、かつ検討すべき領域が限定されているプロジェクトは楽ですね。特定市場の調査や、買収対象企業の探索支援などが主に該当します。

一方、アプローチは体系的だが、とにかく検討すべき領域が広いDDなんかは激務度は高めです。対象会社の買収適否を全事業つぶさに見た上で判断する必要がある為、自ずと労働時間は長くなりがちです。

また、体系的なアプローチが無く(表層的なものはあるにしろ)、検討すべき領域が広いのが中期経営計画の策定の様な類のプロジェクトです。クライアント毎に異なる環境・異なる課題・異なる強みがある中で、全社として最適な戦略を中長期的に描く必要があるので、難易度・激務度共に高くなりやすい印象です。

 

上記はあくまで要求されるアウトプットを勘案した際の激務度への影響ですが、そもそもスコープに比してリソースが過少すぎる・期間が短すぎるといったCost・Deliveryの部分に問題がある場合、どのタイプのプロジェクトだろうが激務度は跳ね上がるリスクがあります(最早1コンサルタントでどうこうしようが無い部分かもしれませんが)。

 

  • クライアントの性質

世の中のB2B業同様、クライアントがそもそもDemandingな場合、激務度は増大します。提示額からの過度な値切り・プロジェクト開始後のスコープの変更・報告会の急なリスケなどなど、働く側にとっては悪夢ですが、正直受注産業である以上避けがたい部分であるとも思います。

あるファンドは報告会を深夜2時から設定するのが習慣、という都市伝説も。

 

マネージの巧拙

もう1つ激務度に大きく影響する要素が、マネージの巧拙です。プロジェクトマネージャー(PM)やオフィサーによる適切なコントロール(スコープの絞込みや筋の良い論点・仮説のインプット)が図られれば、Demandingなクライアントが発注する中期経営計画であっても難なく定時に帰宅できます。

会社としてクライアントに可能な限り寄り添うという事と、業務を出来る限り楽にして人材のリテンションを図るという事、この2つを両立させる為のプロジェクトマネージメントは人が資産であるコンサル会社において極めて重要な要素ではないかと思います。

 

 

最初に述べた通り激務は激務であるものの、上記の要因+個人の能力が上手く噛み合えば、ホワイトな生活を過ごせること・唯一の資産である人を担保すべく、各社労働環境の改善に常に取組んでいることは為念強調したいと思います。

私のいる会社でも、金曜日は基本的に皆18時~19時頃には退社しており、土日出社もほぼゼロです。出産に伴う産休や、時短勤務による復帰も勿論可能ですし、昔に比べると人間らしい(?)生活が過ごせるようになっているのかなと思います。

 

金が全てを吹き飛ばす

本来のワークライフバランスの話からはいささか逸れますが、ワークの見返りとして得られる『金』も働く身からすると非常に重要な論点です。

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(利根川先生のあり難いお言葉)

時給にならすと、アルバイト以下では?と揶揄されることもありますが、実際時給に換算すると、アルバイトとは比較にならない程高い水準の給与が得られるので、そこはご安心頂ければと思います。

特に、ポジションが上がれば年収も跳ね上がる・昇進も通常の企業に比べると極めて早いという点は業界の顕著な特徴です。加えて、階層化が進んだ大企業に比べると、若い内から裁量権が高く、重要な仕事を激務の中でこなし続ける為、金銭・経験という意味で捉えた際のゲインは圧倒的に大きいのではと思います。

"激務はつらいけどお金貰えるならいいや"という強欲な方にとってはある意味ワークライフバランスは取れており、非常に向いている職業かと思います(そして、そういう強欲な人が大成する傾向が強いと思います)。

 

 まとめ

  • 戦略コンサルはいわゆる"激務"と言われる仕事である
  • 但し激務度はケースバイケースで、努力・環境次第でホワイトライフも可能
  • 給与も含めて広義で見た際のワークライフバランスは高い
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